『田舎 起業』で検索すると、検索候補に挙がってくる田舎 起業 やめとけ の文字。
確かに田舎暮らしはデメリットが多いです。
不便だし、なにもないし、人付き合いもめんどうだ。
都市部では理解しがたい感覚もあります。
でも田舎の人からすれば、移住してきた私たちの感覚は理解しがたい部分がある。
なにが正しいかなんてわかりませんよね。
どんな環境でも雑音にまどわされず、自分らしさを持つしなやかな強さが必要だと感じます。
それをふまえて今回の記事では、田舎で起業するメリットデメリットを紹介します。
メリットととるか、デメリットととるか。
業種によるところもあるし、自分次第だとまずお伝えしたいです。
『田舎で起業はやめとけ』は本当か?
田舎で起業するデメリットとしてまず思い浮かぶのが、人が少なくて集客が難しいこと。
人がいない=集客できない
そう考えていると、たとえ都市部で起業してもうまくいくかは分かりません。
田舎で起業するメリット・デメリット
田舎起業のメリット
- 競合店が少ない
- 開業費が安い(店舗の賃貸、購入)
- 周囲の環境も含めてアピールできる(自然が多い)
- 補助金・助成金が受けやすい
- メディアに取り上げられやすい
競合店が少ない
田舎は店自体が少ないので競合店も少ないです。
なんなら独占企業になるかもしれません。
古民家を利用した古民家カフェ、古民家ゲストハウスはあるので売り方によってはコンセプトが被ってしまいます。
雰囲気や何を売るかで差をつける必要があります。
開業費が安い(店舗の賃貸、購入)
開業費、主に賃貸料や物件購入費用は都市部に比べて安いです。
しかし、古い物件は予想以上にリノベーション工事に費用がかかります。
古民家だと新築を建てたほうが安くなるくらい改装工事が必要な場合も!
周囲の環境も含めてアピールできる(自然が多い)
田舎で人口密度の低い場所でのんびりした時間を過ごしたい。
コロナ禍以降、こんな需要はより増えました。
自然の景色、きれいな空気。
それだけでも都会の人が求めているものになります。
田舎の環境はアピールポイントなんです。
補助金・助成金が受けやすい
補助金・助成金は市によってだいぶ差があるようです。
丹波篠山市は観光客を増やしたいので、起業支援制度が充実しています。
また市の補助金だけでなく、都道府県ごとの支援もあるので併用も可能な場合あり。
兵庫県起業化支援事業一覧
また、各市町村の商工会議所に問い合わせるとしっかり教えてもらえますよ。
メディアに取り上げられやすい
田舎への地方移住ブームも相まってか、自然豊かな環境ではじめる新しい事業は注目されやすいと感じます。
コンセプト/ターゲットが明確でこだわりのある店は、読者の注目を集めやすいのでしょう。
田舎起業のデメリット
- 人が少ないので集客が難しい
- 交通機関がとにかく不便
- 意外に水道光熱費が高い
- 地域、周辺への配慮が必要
人が少なく集客がむつかしい
冬になると市街地といえど週末でもほとんど人がいない日もあります。
道路が凍結しそうな気温だと市外からはノーマルタイヤだといけない、と足が遠のきます。
冬場は閑散期と割り切って休業するお店もあります。
山奥の店だと雪深く、休業するしかない状態の店もあります。
交通の便が悪い
- 最寄り駅が10キロ、20キロ
- 電車は1時間に1本、バスは1日数本
公共交通機関が限られていて不便です。
車で移動せざるをえないので、普通免許は必須。
お客さんにとっても車がないので来店をあきらめている人も少なからずいます。
水道光熱費が高い
業種にもよりますが、都市部に比べると水道光熱費は高いです。
夏は都市部に比べれば涼しいですが、冬の寒さは厳しい。
電気代、灯油代ともに跳ね上がります。
薪ストーブは田舎の雰囲気にぴったりですが、
設置には初期費用が高額、毎年の掃除が面倒というデメリットも。
田舎だと都市ガスではなくプロパンガスの地域も多く、プロパンガス代は都市ガスより高くなります。
丹波篠山市の水道代の高さは有名。
移住後、初めて水道代を見たときは4か月分かな?と思うほど高かった…。
地域の理解を得る努力が必要
飲食店開業前に地域住民を集めて説明会を開きました。
新しい店がオープンすることで、これまでなかったトラブルがあったら困る。
地域のほとんどの住民が集まり、1時間ほど説明と質疑応答の時間を設けました。
駐車場やたばこ、人の出入りなど。
トラブルになる可能性は未然に防ぎ、周辺で暮らす人々への配慮は必要です。
店側から利用客への注意喚起、説明が必要だと思いました。
ゲストハウス、民泊など旅館業をする場合は、都道府県によって周辺住民の説明義務がある場合、ない場合があります。
田舎で起業、やめておいたほうがよい人は?
- 面倒くさがり
- 刺激を求める人
- 人がいる場所なら集客できると思っている
- 虫が苦手
- 自然に魅力を感じない
便利な都市部での暮らしに比べると、田舎での起業や暮らしは面倒くさい!と感じるかもしれません。
移動も人間関係もめんどくさいですから。
また人が大勢集まるようなイベント、店、娯楽はほとんどありません。
夜は静まり返っています。
なにもないけど、自然は財産だと思えたら田舎で起業する意味が見えてくるはず。
都市部と同じ感覚、環境を求めていませんか?
そうすると、田舎の不便さに『あれもない、これもない』といくらでも不満が出てきます。
なにもない田舎こその魅力を探してみましょう。
愛のある商品に人は惹かれる
時間をかけてでも行きたくなる店、見てみたい商品作りをしていますか?
情熱やこだわりを感じられる商品に惹かれ、人は行動します。
商品への愛、情熱、こだわり、品質の良さ
もっと伝えてみてください。
あなた自身とそのサービス/商品に人は惹かれはじめます。
商品の良さやこだわりを恥ずかしからず、自信を持って発信する。
これは田舎だろうと都市部だろうと集客に必要なことです。
どこで起業してもメリットデメリットあり!田舎でしかできない起業をする
- 田舎起業の大きなデメリットは人が少ないこと=集客が難しい
- 田舎の不便さ、面倒くささも受け入れて起業
- 自然、静けさ、なにもない… それも田舎の魅力と考える
- 商品・サービスに愛と情熱を
田舎はデメリットが多いから『田舎起業はやめとけ』と言われて起業をやめますか?
田舎で起業しようと、都市部で起業しようと必ずデメリットはあります。
起業に完璧な場所、条件はありません。
- なにもない
- 不便すぎる
デメリットも都市部で生活する人にとっては魅力の1つです。
田舎だからこそ、田舎でしかできない、
そしてあなただからこそできる起業の形があります
田舎でも都市部でも、あなたが発信する情報やサービスに魅力があれば人は集まります。
商品への愛、こだわりをどんどん伝えていきましょう。
田舎起業はやめとけ
そういわれても止められないほどの情熱を胸に、いざ田舎起業。