鶏は、チキンと呼ばれるほど臆病な動物です。
そして、庭にいる鳥だからニワトリと言うとか言わないとか…。
「にわとりは放し飼いで逃げないんですか?」
鶏飼育に興味のある方に、よく聞かれる質問です。
鶏は逃げませんが、放し飼いによるメリットとデメリットがあるので、我が家の実例を紹介します。
鶏を放し飼いしてみた
移住してすぐに飼育しはじめた初代にわとり、大阪からの里子、2代目、3代目と行動を観察。
鶏の放し飼い、実際どうなん?
彼女たちの行動はこんな感じです。
行動範囲がどんどん広がる
飼い始めた当初、庭の周りでウロウロしていた鶏たち。
1か月たち2ヵ月たつと、餌が少なくなるのか刺激が足りないのか、庭では飽き足らず行動範囲を少しずつ広げました。
先住にわとりから行動を学ぶ
大阪から里子にきた2羽は、はじめのうちは家の近くをおそろおそる動いているだけ。
でも、初代にわとりと一緒に飼育していると、行動をみて学習するのか、初代にわとりたちと同様に、どんどん行動範囲を広げました。
近所の畑に侵入
行動範囲が広がると、家の前の道路を渡って、下の畑まで進入しはじめます。
黒枝豆を育てていない時期は農家さんにOKもらい、畑でも自由にしていました。
かなり飛ぶ
放し飼いにしているとかなり運動量が多いです。
アスリートがトレーニングを重ねるように、しっかり筋肉が発達し2m近く飛ぶ子もいました。
1歳くらいが一番活発です。
上の写真だと、塀の部分から下の畑まで5m以上あります。
その距離を飛び降りて、畑に降り立つツワモノまで現れます。
この子はいきなり垂直飛びで1階の屋根に飛び、しばらく屋根の上で遊んでから数メートル先に舞い降りました。
俊敏な子、どんくさい子。
にわとりにも運動能力は個体差がかなりあります。
2歳以降になると成熟した女性らしい体つきになり、動きもゆったりとしてきます。
害獣におそわれる
ひよこのときは1時間程度、外に出して一緒に散歩していました。
ごらんのように大喜び♪
でも、ひよこが外にいるとカラスやトンビがすかさず低空飛行しだすので要注意です。
鶏は放し飼いでも逃げないけど、キツネに狙われやすくキケンです。
キツネは捕獲器を設置したけど、全くつかまる気配がありません。
犬で追い払ってもしつこく鶏を狙ってきました。
すごい頭が良くて執念深い生き物だと感じました。
彼らも生きるのに必死なんですよね。
残念ながら数羽がキツネに襲われました。
それでも鶏たちは遠出をやめなかったので、さすがに完全に放し飼いにはできず、現在は一緒に散歩しています。
猫も注意
猫もにわとりを狙っています。
遊びで鶏を狩る猫もいて、実際に被害を受けた知人もいます。
わが家では、初代にわとりのオスが猫に反撃してから猫には襲われなくなりました。
夕方になると鶏小屋に帰ってくる
鳥の目は鳥目と言われるので、夜は見えにくい?
夕方になるとどんなに遠征していても、ちゃんと鶏小屋に帰ってきます。
自分の家を分かっているんですね。
にわとり、賢いです。
古民家風にわとり小屋を作った話し
【まとめ】鶏放し飼いのメリットデメリット
メリット
- ストレスフリーで健康なにわとりに育つ
- 卵がめちゃくちゃ美味しい
- 卵を産む期間が長くなる
デメリット
- だんだん大胆な行動をとるので畑に侵入→放し飼いができなくなる
- 害獣に襲われるリスクがかなり高い
放し飼いには広い敷地と害獣対策が不可欠
満員電車でストレスを感じるように、にわとり同志の距離が近ければちかいほどストレスを感じます。
また、にわとりは食欲が旺盛で、雑草はあっという間になくなり、餌をもとめて遠征。
周りに畑などあれば作物に被害を出してしまいます。
- 暑さ寒さ強風や雨をしのげられて、走り回れる広さの土地を柵で囲う
- 一緒に散歩して行動を見守りながら数時間、自由に過ごす時間をつくる
わが家はこんなスタイルに落ち着きました。
にわとり飼育で大変なのは害獣対策!
キツネに一度狙われると本当に苦労しますよ。
鶏の自由と安全を天秤にかけながら、もっと鶏たちが快適に過ごせる環境を作れないか?
にわとり飼育は模索が続きますが、にわとりたちは今のところストレスが少ないようで毛並みはつるつるで美しく、美味しい卵を産んでくれます。
のびのび育つにわとりを見ていると、私たちが癒されます。
にわとりも、にわとりを飼う私たちも幸せになる飼い方をしませんか?