どんな宿にする。どんな人に泊まってもらう。
私と夫はゲストハウスを始める前に、事業の方向性をしっかり固めることを意識しました。
宿のコンセプト/ターゲット層を決めることで、宿の内装・工事内容、サービス内容、準備するものなど、今後の方針が具体的になります。
その結果、必要な資金も計算しやすくなってきます。
私たち夫婦は、宿のコンセプトを犬が泊まれる宿、にした理由や経緯をご紹介します。
これからゲストハウス開業を考えている方、準備中の方の参考になれば幸いです。
夫婦で経営会議、事業計画を練る
夫婦だから、いつも一緒にいるから、言わなくても分かるだろう。
妻、夫。
近い存在であればあるほど、伝える努力を忘れがちです。
もし、夫婦での起業でなくても、事業パートナーとはしっかりと事業計画を話し合う必要があります。
スタート前から、意見のすれ違いや伝えられないもやもやが、今後大きなトラブルにつながってしまうからです。
こちらの記事で紹介している段ボール会議を、ゲストハウス開業前は夫と何度もしました。
- 資金
- ターゲット
- コンセプト
- お互いの役割
- スケジュール
- サービス内容
話し合いのなかで、まずは宿のコンセプト・ターゲット層決めを優先。
コンセプト・ターゲット層が決まれば、宿にかかる経費、サービス内容などやることが決まりやすいからです。
宿のコンセプト・ターゲット層など方向性を決める
コンセプトに「好き」を取り入れる
宿のコンセプトには、私たちが共通して好きなことを取り入れませした。
「犬と泊まれる宿」
犬好きなので、宿には犬連れのお客さまも泊まれるようにしよう。
犬と会う=嬉しい
単純な理由ですが、仕事に【好き&うれしい】があることで、仕事を長く続ける理由になると考えています。
また、地域に同じようなサービスをしている宿があるか、その内容はどうかをリサーチ。
提供しているサービス内容、施設はどのようなものか。
同業他社を調べることで、自分たちの特色を出せば同じ犬連れでもターゲット層はまた違うとわかります。
こうして、犬好き夫婦がはじめる宿のコンセプトはすぐに決まりました。
ターゲット層を掘り下げる
犬が泊まれる宿、とはいえ、宿泊料金やサービス内容をどうするか?
1泊の宿泊料を決めるために、ターゲット層をもっと明確にしていきます。
ペルソナと呼ばれる、ターゲット層をより具体的にイメージする方法です。
- 時間が自由になる50代中心。
- 京阪神の一戸建て住宅に住んでいる。
- こだわりがあってアウトドアが好き(アクティブ)。
- 犬も飼い主も満足したい。
- ある程度はお金をかけても良いサービスを受けたいと思う。
そんな飼い主さんをイメージしました。
ターゲット層にマッチしたサービス・方向性を決める
- ゲストハウスでも食事提供をする
- 宿の内装は上質なものをそろえる
- 犬のためにドッグランを広くする
- 寝具にこだわる
- 囲炉裏と露天風呂をアピールする
ターゲット層を掘り下げると、宿のイメージやサービスがだんだん明確化していきました。
一棟貸し古民家ゲストハウス(定員5名)の宿泊料を決める
宿の料金設定を決めるのはとても悩みました。
一棟貸しで、人数によって料金設定を変えるか定員までは同じ料金にするか…
設定したターゲット層が50代ということで、ご夫婦や少数グループが予想される。
例えば、
一棟貸し料金90,000円の場合
2人宿泊だと45,000円/人。3人で30,000円/人。4人で22,500円/人。5人で18,000円/人。
一棟貸し60,000円
2人宿泊で30,000円/人、3人で約20,000円/人、4人で15,000円/人、5人で12,500円/人。
考えたサービス内容や宿の雰囲気から、1泊一棟貸しトータルの料金は最低でも60,000円以上にしたい。
ただ、5名で60,000円だと負担が大きく、サービス継続のためには安すぎるかもしれない。
90,000円にすると2人宿泊の場合の1人料金が高すぎる。
結果的に、1棟貸しだけど1名~5名で宿泊料金設定を変えました。
- 大人1名利用・・58,000円/人
- 大人2名利用・・30,000円/人
- 大人3名利用 ・・24,000円/人
- 大人4名利用・・20,000円/人
- 大人5名利用・・18,000円/人
この設定で、宿泊人数によってトータル料金が増える仕組みになります。
宿のコンセプト/ターゲット層を明確にして事業継続を目指す
- ターゲット層は、自分たちの好きな分野を入れる
- ターゲットは、さらに掘り下げて明確化する(ペルソナ)
- ターゲットに見合うサービス、内装を作る
- 料金設定は、ターゲットとサービスに見合った設定にする
ゲストハウス開業準備、まずは宿のコンセプト、ターゲット層を決めました。
私たちが事業を始める前から大事にしていのは、安売りをしないこと。
ターゲット層に見合っていて、サービス・施設に見合った料金設定をすれば、事業を継続するためのモチベーションにつながります。安売りをして、宿側の負担だけが増えないことが大事です。
コンセプト・ターゲット層の設定はとても難しいですが、どうすれば長く宿を続けれるかを考えながら、宿のコンセプト・ターゲット層を決めていきました。